夜空のドラゴンズ

中日ドラゴンズ応援ブログです。

老舗球団 中日ドラゴンズの活躍に私的な意見など書いていきたいと思います。

私的なドラゴンズ日本シリーズ戦記 2011年

2010年。日本シリーズに敗れたが、中日ファンの私がシリーズ制覇以外に、憧れているのが連覇という文字でした。これは老舗球団としてはやっておかなくてはいけない。その可能性がある2011年を迎えます。


2011年は3月に東日本大震災がおこり、未曾有の大災害をもたらしました。被災されて方々にはつらい年となりました。


プロ野球どころでははなかったのですが、約半月遅れでプロ野球が開幕しました。またこの年から統一球が使用され、各球団が一気に貧打になってしまいました。中日も確か、リーグワーストの貧打。1-0という試合が増加。阪神との3連戦、全て1-0という3連戦もありましたね。中日では森野や和田がこの統一球のせいかもしれませんが、一気に打力低下。ブランコも一時怪我で離脱。ただこの統一球の打ちにくさはもともと投手力主体の中日には大きく有利となった。


開幕ダッシュに失敗したものの、徐々に調子を上げていくドラゴンズ。そして夏場以降またも地力を発揮。追ってくる相手はヤクルト。神宮球場が苦手な中日。対ヤクルト戦は調子が今一つだが、終盤の名古屋で対ヤクルト9試合中8勝をあげて土壇場で優勝をもぎ取った。これでリーグ連覇が完成。連覇という文字を始めて味わった私は非常に嬉しかった。


しかし、レギュラーシーズン中に落合監督が今シーズンで退任することを発表。でやってしまった。ヒルマン監督の時に思っていたことを今度は中日が。監督の退任を発表しての決戦というのは勝てないはず。10.8もそうだった。負の法則を中日は自ら選ぶという暴挙に愕然とした。のだが、2010年にも思ったように、そろそろ監督を交代させたほうがいいという思いもあった。組織が膠着してなにか鬱積するものが中日にはあったと思う。複雑な心境に陥ったが、日本シリーズで戦わねばならない。


そして日本シリーズ。相手はソフトバンクホークス。2004年の優勝の時、本当は対戦するはずだった相手と遂に激突することとなります。ソフトバンクは資金豊かで選手も役者揃い。対して中日はこの時はチーム史上初ともいえる強い時代が何年も続いていた。しかし打つ手は投手力による堅守による逃げ切り。貧打ではあるがロースコアをいかにものにするかという戦法が主流でした。



第1戦。予想通りの投手戦。ソフトバンクが先制する中、その重い1点を中日が追う。中盤6回、和田がソフトバンク和田からホームランで追いつく!さすがに嫌なところで和田は打つ。2004年の教訓を胸に、和田を獲っておいてよかったなと。投手戦は9回でも決着ならず、延長へ。10回、まさかの代打 小池がソフトバンク守護神 馬原から決勝本塁打。こうなれば岩瀬で逃げ切る。中日らしい勝利。1戦目を敵地で勝てたのは初めてじゃないか?


第2戦。またも投手戦。吉見VS杉内。ゼロ行進が続く中、6回に中日先行、すぐさま追いつくソフトバンク。またも延長戦。守護神 馬原がまたも登場する。ここで森野が決勝のタイムリー。荒木のヘッドスライディングで1点をもぎ取った。必勝パターンで岩瀬が締めくくる。中日のお家芸ロースコア逃げ切りで2連勝。敵地で開幕するも2連勝とは、らしくない中日。落合監督の花道を選手が後押ししているかに見えた。


3戦以降、ナゴヤドーム。願いがあった。ソフトバンクが打たれた馬原に固執してくれれば一気に勝負がつく。ぎりぎりのロースコアでもたせて馬原が出てきたところで一気に攻略。それができると思っていた。しかしソフトバンクは一時、馬原を隠す。セットアッパーのファルケンボーグを抑えて起用。逆にソフトバンクがロースコアをものにしていく。また愛知県出身の森福に無死満塁を抑えられるなど、絶対有利の展開から逆に王手をかけられる。ここでの3連敗はなぜなのか、理解ができなかった。


第6戦。福岡にもどる。和田のタイムリーで2点先制。これは大きい。このまま逃げ切るのはドラゴンズの専売特許。吉見が試合を作っていく。この試合は岩瀬がセットアッパー、浅尾が抑えと順番を変えてきた。らしい勝利で逆王手!3勝3敗で最終戦、勝ったほうが優勝。


しかし、この勝ったほうがという状況。中日は弱いんだよね。


最終戦。中日は満を持して、2007年日本一を呼んだ男、山井を先発させる。緊張する試合だったが、ソフトバンクペース。どうやら中日打線は完全に沈黙のようだ。ロースコアでの戦いではあったが、点が取れなくては勝てない。虚しく完封負けを喫する中日。終わった。終わってしまった。勝てたのになぁ・・・・


落合監督の時代も終わりを告げた。中日はOBを招集し、新体制をつくる。新監督に高木守道。だった。中日OBは長い間、落合派閥から締め出しを喰らい、指導者になれていない。しかも、御年72歳の老人に監督させてどうする。


2012年は2位でCSに参加できたが、その後は・・・・
2013年4位。Bクラス転落。シーズン中の高木監督の迷走には愛想が尽きた。
2014年 落合派閥の復帰。しかしこれもうまくいかず、現在にいたる。


ドラゴンズは5年続けてBクラスを味わう。また昔のように10年に一度の世界にもどっちまったか・・・世代交代の失敗。ドラフトも社会人中心の年を設け、即戦力を求めたが未だに目が開かず。ここ2,3年ようやく高校生を取り始め、未来への建設的なドラフトができつつある。


時は2018年。ドラゴンズは未知数なまま。しかし、今年は選手が揃っている。みんな活躍すれば・・・みんなね。それ毎年、シーズン前思っているよな。でも今年は違うと思う。いやそれも毎年思っているさ。


まあいいさ。期待できる。楽しみにできる。だけでもファン冥利につきるよ。また日本シリーズの舞台へ立てる日を楽しみにしている。ベストを尽くせ中日ドラゴンズ。

私的なドラゴンズ日本シリーズ戦記 2010年

あれから2年がたった。ドラゴンズ日本一から。


堀内政権で衰退したかに見えた巨人は原監督のもと2008年、2009年と優勝。2007年もセリーグ制覇は巨人だったので実質3連覇の巨人。ドラゴンズもAクラス確保をしてCSに挑んだが、巨人のパワーに敗れ去った。


この2年ドラゴンズは何をしていたか・・・まず2008年スタートは悪くなかったと思う。福留はMLBへ。夏に開催される北京オリンピックに参加を表明した主力が抜けたことは、結構痛かったかな。そこで川上、岩瀬が打たれてしまい精神的ショックも大きかったと言われる。CSでは阪神を破り、巨人とFINALを戦うも敗れた。


2009年 さらに川上がMLBへ。しかし吉見が台頭しており新エースの働き。新外国人ブランコのスカッとするホームラン量産もあったが2位でCSへ。またも巨人にFINALで敗れる。


迎えた2010年。エース吉見、チェンを擁して、セットアッパー浅尾、高橋、抑え岩瀬。打者では去年西武からFAした和田、豪快なブランコ、勝負強い森野を揃えていた。夏ごろまで強いのか弱いのかわからない状態が続く。このころから格安のお試し外国人の起用などもあり不思議な状態が始まった。セサルというメキシカンリーグから来た選手の起用をめぐりファンからは”おかしいやろ、あんなザル守備の選手起用て!”という批判も出る。私もなぜだ?と疑問に思った。勝てる試合もわざわざ落としているように思えた。


しかし、かなりの練習量をこなしていると言われるドラゴンズは夏場から地力を出し始める。巨人や阪神を簡単に3タテくらわすゲームも多く見られ、8ゲームあったゲーム差を逆転して8回目のリーグ優勝。不思議だった。すごい勢いがあるわけでもなく。淡々と優勝してみせた。CSも巨人に勝ち、日本シリーズへと駒を進めた。


日本シリーズの相手は3位から出場を果たしてきたロッテ。1974年のシリーズでは負けている相手だ。しかし、相手は3位から来たチーム。負けるわけにはいかんだろ。それどころかスイープしないといけない。


もう一つは2007年は2位からの日本シリーズ制覇だったため、1位からの完全制覇というものを私は望んでいた。あるマスコミは2007年は2位からという記事を言いたがる人がいたものでね。黙らせてやりたいと。


ナゴヤ始まりで開始した日本シリーズ。ナゴヤでは1勝1敗。始まり方が気に食わなかった。昔のシリーズに出た中日の始まり方に似ていたからだ。


3戦目から千葉に移った。ここでもロッテ先発のサブマリン、渡辺に簡単にやられてしまう。これはまずい。


4戦目も押され気味。同点で延長へ。10回裏だったか?絶体絶命のピンチがあったが高橋がなんとか切り抜けた。11回大島のセンターオーバータイムリーが出て逃げ切った。こういうドラゴンズを見たかった。らしい戦いだった。


しかし5戦目は大差で敗れる。ここまで見て、ロッテというチームには役者がいるということに気が付く。渡辺俊、今江、西岡は2005年に日本一を知るメンバー。WBCにも参加していた。井口はMLB帰りの百戦錬磨。新人清田にはこのシリーズ、ボコボコに打たれる。それにロッテの見事な応援が重なる。これもドラゴンズの悪いところだが、役者に対してやられ役になりやすい体質がある。新庄の時も、長嶋さんの時も。それと勢いに押されやすいところもある。


ナゴヤへ戻った。頼りはチェンと吉見だ。まず6戦目にチェンvs成瀬。投手戦だったが継投に移ったのちも譲らず、延長15回引き分け。よく引き分けたとは言えない。自慢の投手力が疲弊していく。


第7戦 吉見VS渡辺。このシリーズ吉見の調子が悪かったのが響いた。しかし今回は渡辺も捉えて、初回から打ち合いをなり、一時6-2とリードで中盤へ。しかし吉見が持たず逆転を許す。最終回1点差で追い詰められたドラゴンズ。ロッテは抑えの切り札、小林を投入。終わったと思った。が先頭和田が三塁打。ブランコの大飛球により和田生還で同点。いや・・・ここで決めてほしかった。またも延長に入るが、浅尾が続投で回を股で行く。その投げっぷりは・・・1988年に日本シリーズで追い込まれた郭を見ているようだった。12回浅尾が力尽く。そのままロッテの勝利。日本シリーズは終わった。


しかし後年、この名古屋での延長戦を見て感動したとか、ファンになったとかいう人もいる。かなりテレビ放送も盛り上がっており、視聴率も良かったはず。野茂の解説もあったが・・・アナウンサーが野茂に質問、リリーフ投手についてどう思うかというものだったが、野茂は”僕は先発なのでわからない”という不愛想な返事がなぜか私の心に残っている。私的には大不満のシリーズ。それに気掛かりになり始めたのは、中日のレギュラー陣が歳をとり始めているということ。早く次世代を育てないとという危機感もこのころから言われ始めている。それと落合監督はもう7年監督をやっている。もちろん中日をここまでにしてくれたことには大感謝なのだが、ちょっと天皇的な存在になりつつあった。それはいいとも悪いともわからない。ベテラン重視の起用も気になるところだったし、信用の置けない新外国人を無駄に起用した点がわからなかった。


しかしドラゴンズはまだ不思議な力を持ってはいた。

私的なドラゴンズアジアシリーズ戦記 2007年 

中日ドラゴンズ53年ぶりの日本一に沸いた名古屋。これで今年も野球は終わり。ではなかった。2年前から日本シリーズ後に行われているアジアシリーズというものがあった。日本、韓国、台湾の各国のその年のプロ野球覇者と中国の統一チームが集まり、総当たりリーグ戦を行った後、1位、2位で決勝が行われるというカップ戦。勝ったチームはアジアno1となる。過去2年、ロッテ、日本ハムが全勝優勝を果たしている。


私的には非常に興味のある大会。まず中日ドラゴンズが未知なるチームをどう戦うかという点で興味がある。パリーグとの日本シリーズでさえ初対戦では未知な領域であるが、この大会の相手は本当にわからない相手だ。第2に国際試合という名目がある。中日ドラゴンズは日本代表として出場。ファンとしても中日が日本代表?こそばゆーい。名古屋代表でいいだろみたいに突っ込みたくなる。でも現実、そこまでの出場権を得ての中日だった。最後にMLBの球団数に比べ、日本の球団数は少ない。そのためプレーオフも歪な形を呈している。もっと多くのチームをと考えると、日本国内に限らず、韓国、台湾の球団を含めて、統一的なリーグができれば球団も増えるのではということで、この大会は魁になるのではという期待が私にはあった。


日本シリーズ制覇からわずか1週間くらいでこの大会は始まった。中日は打線で福留とウッズを欠いている。投手では川上は一応登録されているようだが、結果的に言うと出場しなかった。飛車角といっていいかどうかわからないが、それを抜いての挑戦だけに、もし敗退したらという恐怖はあった。


第1戦は韓国のSKワイバーンズと対戦。ワイバーンって?調べてみると飛龍という意味。ってことはドラゴンズVSドラゴンズみたいな感じですね。SKの監督はキム監督。韓国の名将らしい。選手はほとんどわからないが、若い投手でキムグアンヒョンという左腕が印象に残っている。いきなりそのグアンヒョンが先発してきた。こいつに中日打線が沈黙。守備では失策の連続で失点。第1戦を落としてしまった。日本チームはアジアシリーズで初の敗北を味わった。


アジアシリーズは真剣に見るものなのかどうか疑問もあったが、53年の壁を破ったドラゴンズにその余韻を敗北で汚してほしくないと思っていた。下手すると台湾に敗れて予選落ちも考えられた。


第2戦 対台湾(統一ライオンズ)
2006年台湾代表のラニューベアーズは非常に良いチームだった。日本ハムも全勝といいつつ苦戦していた。韓国はパワーでくるが台湾チームはなんとなく日本的な野球をしかけてくる。案の定、中日は苦しい試合展開だったように思う。中盤以降なんとか井端の頑張りで逆転、1点づつ追加点していき継投で逃げ切った。んんんCS、日本シリーズの動きに比べると非常に鈍い気がする。


第3戦 対中国
元中日の呂投手が先発。一軍では陽の目を浴びなかったが、この日、中日は先制され、呂に5回まで無安打に抑えられる。終盤大量点をとり圧勝したように見えるが、こりゃなんか心配だなと思わせる戦いだった。


決勝 SKワイバーンズと再戦。
さあ、これが今年最後の一戦。しかも優勝がかかっている。ここまでSKは大量点で3戦全勝できていた。初回からSKが2点先行。また先取点取られたよ。しかし中日もすぐさま反撃。膠着して中盤、イビュンギュの2ランなどで5-2と中日リード。イビュンギュはプレーオフ、日本シリーズ、アジアシリーズと比較的調子がいい。この韓国戦においてはイビュンギュがいてくれて頼もしかったような気がする。しかし8回に同点に追いつかれる。うわ~やばい。9回土壇場、井端がなんとかタイムリー。勝ち越し。よし、勝った!最終回、岩瀬が抑えて、中日、アジアシリーズ制覇!


ああ、何とか勝った。しかし危なかった。他国球団がベストメンバーできたのかどうかわからないが、勝てて良かったとい安堵するアジア選手権だった。負けていたらまた何か彷徨い続ける日々が待っているような気がした。セリーグ球団として、巨人よりも早くアジアシリーズで優勝したのは嬉しかった。


このシリーズは2013年を最後に行われていない。中日の時もそうだったが、客の入りが芳しくない。やはり商売が成り立たないと続けられないのが職業野球。名誉を重んじるだけではだめなんだな。2017年はアジアプロ野球チャンピオンシップが、その代替え的な大会となっている。私も考え方が違ってきたのか、やはり韓国、台湾のプロ野球チームもしくは企業と商売するのは難しいのかなと。しかもアジアシリーズは罰ゲームだ。日本シリーズが終わってほっとしているのに、なんでまた試合しなきゃならない。というような雰囲気もある。ならば2017年のチャンピオンシップのように若手による大会で行ったほうが有益かと。金儲け、金の出どころがわからないままアジアシリーズは幕を閉じた。曲りながらも中日ドラゴンズは優勝1回を経験して。