夜空のドラゴンズ

中日ドラゴンズ応援ブログです。

老舗球団 中日ドラゴンズの活躍に私的な意見など書いていきたいと思います。

私的なドラゴンズ日本シリーズ戦記 2007年

ヤブ(ごまかし)してもいい、日本シリーズに勝て!10年に一度しか優勝しないと言われていたドラゴンズ。ここ3年で2回優勝している。これはファンにとって信じがたい出来事だった。でも日本一になれないもどかしさが常に付きまとう。今しかないのにと誰もが思っていたに違いない。


2007年。この年からセリーグもプレーオフを行うことになった。こんな理屈の合わないプレーオフなんて・・・だがこれがドラゴンズの決め手になるとは・・・・


この年もまず優勝争いは間違いないと思っていた。中日ファンはしばし優雅なリーグ戦を楽しんでいた時期だ。ここ4年、阪神‐中日‐阪神‐中日の順で優勝を繰り返すセリーグ。巨人は堀内政権時代の衰退、清原らが風紀を乱していたことから、正直、怖さのかけらもない。巨人に負けてどうすんだよという感じだった。ヤクルトはまあ普通、横浜、広島にいたっては低迷をしつつあった。最大の敵は阪神のみ。という感じだった。


この年、新外国人?イビュンギュ入団。中村紀洋が育成で入団。さして補強しなくてもというチーム力はあったが、毎年あと一歩で甘さがでるドラゴンズ。しかしイビュンギュは・・・なんでこんな選手とった?と思うような働き。中村はブランクもあったせいか近鉄時代のような豪快さは欠けているように思えた。チームも今ひとつ噛み合わない感じがした。川上は隔年で勝利数を減らしてしまう。かわって台頭してきたのが朝倉、中田の若い投手。特に中田は暴れ馬の異名をとり、投げれば投げるほど球速が増すという。この年一番勝利数をあげた。打線では夏場、福留が離脱。MLB行きが噂される福留に対し、猜疑心があった。しかし代役が育ちつつあった。森野が打ち出していた。たぶん帰ってこんのかな?と。リーグ戦は巨人が首位をキープしていたが、先にマジックを出したのは中日。よし、球団初の連覇や!とは行かなかった。すぐさま巨人に連敗。残り試合数的に不利と見ていた巨人が逆転優勝するという結果になった。


今年のチームは噛み合わない。これではプレーオフも・・・という時、ナゴヤドーム最終戦で落合監督がファンにV逸を謝罪。その時、頭が丸められていて球場がざわめいた。今思ってみると、これって結構、選手を奮い立たせたのか?と思ってしまう。


プレーオフ1ST ステージ。阪神戦。異様な雰囲気で始まったが、妙に中日が強い。福留に代わり3番に入った森野が活躍。イビュンギュもなんか活躍するし・・・宿敵阪神を連破した。


2ND ステージ。巨人戦。勝手な解釈だが、リーグ戦、1.5差で敗れた。巨人に3連勝すればその元を取るどころか、逆に1.5差で勝ったという勘定になる。まあ難しいか・・・だったのだが、本当に3連勝してしまった。正直、圧勝。寄せ付けなかった。東京ドームを中日の選手が縦横無尽に走りまくる。アライバのコンビネーションプレーまで出る。リーグ戦とは動きが全く違う。死んだふりしてたのか?そう思うぐらい。


とにかく、日本シリーズへ出場するのは中日となった。プレーオフ5戦全勝とは。これまで下位球団が勝った中で一番、理にかなったゲーム差での激突ではないかと思うし、ましてやこの戦いぶりは文句ない。


そして相手はまたも日本ハム。新庄引退、小笠原の巨人移籍で大きく戦力ダウンしたかに見えた日本ハムだが、連破して上がってきた。ダルビッシュは去年よりも成長。打線もどことなくいやらしい。しかしここで追い風?みたいなことが起こる。日本ハムのヒルマン監督がシリーズ後、退任することを表明。


敵ながら、これはやってはいけない。こういうチームは勝てない。ドラゴンズも一度あった。このシリーズ、今度こそもらった。そう思った。相手のモチベーションがどうのこうのでも、嘘でもハッタリでも日本一になれというのが、私のスローガンだった。


第1戦 川上vsダルビッシュ 初回いきなり川上がセギノールに3ランをくらう。やられたか!去年のズルズルいってしまった時のことを思い出す。しかしその後は投手戦。荒木のダッシュの効いたグラブトス、アライバの絶妙のエンドラン。この2人が動ければ中日は非常に強い。負けたが、落合監督は思いのほか皆足が動いていると言った。いつもの、もうだめだ状態ではないように見えた。


第2戦 日本ハム先発グリーンを荒木の足を交えて攻略。森野、中村、イビュンギュみんな長打を放ち快勝。タイでナゴヤへ。


第3戦 初回から中日打線が連打の嵐。7点先行一気にそのまま試合を決める。


第4戦 接戦に放ったが中村のタイムリーで勝ち越し。必勝パターンで岩瀬が抑え、なんと3勝1敗で王手!王手?いや騙されてはいけない。何度苦汁をなめてきたか。まだ終わってない。


第5戦 秋に出てくる山井が先発。この日、山井という投手の素晴らしさを目のあたりにする。スライダーがキレキレで正直、手が付けられない。凡打の山を築く。中日はダルビッシュから虎の子の1点を犠飛でもぎ取った。山井が淡々と抑えていく、ノーヒット?いやパーフェクトだ!回が流れていく。まだパーフェクト。8回に来た。まだパーフェクト。私は年甲斐もなくドキドキし始めた。こいつは完全試合をする。間違いない。この流れは誰にも止められない。すごい日本シリーズ優勝決定で完全試合なんて。神でもできないかもしれない。こんなことあるわけない。山井がんばれ、山井がんばれ、山井・・・・
ふと我に返った。いや待て、これは山井の試合ではない。中日が53年という長い長い呪縛を解く試合。それが、その最大のミッションが完結する試合。山井の試合ではない。でも・・・こんな大記録、やらせないわけにはいかないだろう。ああ、どうせなら1本ぐらいヒットを打たれても・・・それのほうがせいせいしそうだ。でもこの流れ、もう誰もとめられない。贅沢な悩みだが、53年の壁の崩壊は盆と正月が一緒に来たかのような、それでいて心が葛藤するような。興奮はマックス。山井は8回を完全で抑えた。


残るは9回。もう負けるはずない。山井の完全試合で日本一だ。日本一を手にしろ。


あ・・・・なに?ピッチャー岩瀬?何?どうした?怪我か?ありえんだろう。


岩瀬がマウンドに上がる。いろいろ物議をかもした交代。だが、なぜか私はあり得んと思いつつ、落合さんも私と同じこと考えていたのか?と思ってしまった。これでいい。なぜか安心したような記憶がある。事情はわからないが、これでいいんだよ。何に納得してるのかどうか考える暇もない。あと一人まで岩瀬が追い込む。最後の小谷野がセカンドゴロ。荒木がさばき、ウッズが捕球。中日、53年ぶり日本一。


終わった。来たんだ。ここに。勝ったんだ。日本シリーズに勝ったんだ。本当なのか?どうやら本当のようだ。よかった。今日は朝まで特番を見るしかないな。よかった。


意外とあっけなく。プレーオフから9勝1敗の猛スピードでドラゴンズは駆け抜けた。ああ、なんだろう。もう私の役目も終わったかな?別に役に立ってないけど。子供のころから応援してきて、今か。今だったんだな。涙は出たような出ないような。中村紀洋にちょっともらい泣きしたかな。


53年の壁は突き破った。これからはゆっくり連覇とか、また日本シリーズ制覇とか、ゆっくり吟味しながら応援できるのか。嬉しいね。ファン冥利に尽きるね。とその時は非常に満足だった。